「キーワード選定が大事」と言われても、何をどう選べば正解なのかが分からない。私も最初はそうでした。
この記事では、キーワード選定のやり方を5ステップで説明します。ただ手順を並べるだけではなく、実際に56本の記事を公開して、90日でクエリが6件しか付かなかったという自分のブログの数字を出しながら、「選定を間違えるとどうなるか」まで正直に書きます。
- キーワード選定の5ステップと、各ステップで使う無料ツール
- ビッグ/ミドル/ロングテールの具体的な数値基準
- 初心者が絶対に避けるべきキーワードの見分け方
- 選定を間違えた実例——56記事でクエリ6件だった話
- 選んだキーワードを記事のどこに入れるか
- AIに任せていい部分と、絶対に任せてはいけない部分
結論:初心者が見るべき指標は「検索ボリューム」ではなく「1ページ目の顔ぶれ」
先に結論を書きます。
キーワード選定の解説では、たいてい検索ボリュームの話が中心になります。でも初心者にとって本当に重要なのは、そのキーワードで1ページ目に誰がいるかです。
月1万回検索されるキーワードで50位にいるより、月100回のキーワードで3位にいるほうが、アクセスも収益も上です。戦う場所を間違えると、どれだけ良い記事を書いても表示すらされません。
そもそもキーワード選定とは何か
キーワード選定とは、読者が検索窓に打ち込む言葉を予測して、その言葉に答える記事を書くことです。
順番が逆になっている人がとても多い。「書きたいこと」を書いてから、後付けでキーワードを探しても手遅れです。先にキーワードを決めて、それに答える記事を書く。これが原則です。
検索する人は、必ず何かに困っています。「AI ブログ 始め方」と打つ人は、始め方が分からなくて困っている。
キーワード=読者の困りごとそのものです。だから先にキーワードを決めるということは、誰のどんな困りごとを解決するかを先に決めるということになります。
キーワードの3分類|数値基準を押さえる
キーワードは検索される回数で3つに分かれます。ここは数字で覚えてください。
| 種類 | 月間検索数の目安 | 語数 | 例 | 初心者 |
|---|---|---|---|---|
| ビッグ | 10,000回以上 | 1語 | 「ブログ」 | ✗ 絶対に無理 |
| ミドル | 1,000〜10,000回 | 2語 | 「ブログ 始め方」 | △ 半年後に検討 |
| ロングテール | 100〜1,000回 | 3語以上 | 「ブログ 始め方 スマホ 無料」 | ◎ ここだけ狙う |
初心者が狙うのはロングテール一択です。月100回しか検索されないキーワードでも、10本集めれば月1,000回。しかも3語以上で検索する人は悩みが具体的なので、行動に移りやすいという利点があります。
キーワード選定の5ステップ
ステップ1:記事のテーマを決める
まず大枠を決めます。「WordPress」「AI文字起こし」「転職エージェント」といったレベルで構いません。
このとき自分のブログのテーマから外れないことが重要です。テーマがバラバラだと、Googleが「このサイトは何の専門家か」を判断できなくなります。
ステップ2:サジェストキーワードを集める
テーマが決まったら、実際に検索されている組み合わせを集めます。無料ツールで一気に取れます。
- ラッコキーワード——サジェストを一括取得。まずはこれだけで十分です
- Googleの検索窓——打ち込んだときに出る候補も立派なデータです
- 検索結果の下部——「他の人はこちらも検索」に本音が出ます
ステップ3:検索ボリュームを調べる
Googleキーワードプランナーで、集めたキーワードの検索回数を確認します。無料で使えます(広告を出さない場合は大まかな範囲表示になります)。
ここで月100〜1,000回のものだけを残します。それ以上は競合が強すぎ、それ以下は書いても読者が来ません。
ステップ4:ロングテールに絞り込む
残ったキーワードを3語以上の組み合わせに落とし込みます。
- ツール名 + 使い方 + 無料
- サービス名 + 評判 / やめとけ / ひどい
- ○○ + できない / エラー / 失敗
- ○○ + 初心者 + 何から
- ○○ + 断り方 / 解約
特にネガティブ系(やめとけ・ひどい・できない)は競合が避けるので狙い目です。
ステップ5:1ページ目の顔ぶれを実際に見る ★最重要
ここを飛ばす人が多すぎます。ツールの数字だけ見て記事を書き始めると、ほぼ確実に失敗します。
候補のキーワードで実際に検索して、1ページ目を見てください。判定基準はシンプルです。
- 1ページ目に個人ブログ・小規模サイトが2つ以上ある → ◎ 狙える
- 企業サイト・公的機関・大手メディアだけ → ✗ 諦める
「価格.com」「学研」「アルク」「東洋経済」といった名前が並んでいたら、その戦場からは撤退してください。どれだけ良い記事を書いても入れません。
運営者ニコリより私は複数の実店舗を運営していますが、出店の判断とまったく同じだと感じました。どんなに良い店を作っても、立地が悪ければ人は来ません。そして立地は、開店してからでは変えられない。キーワード選定は、記事の「立地選び」です。書き始める前の10分が、その後の数ヶ月を決めます。
実例:選定を間違えると何が起きるか
ここからは、このブログの実際の数字です。都合の悪い話ですが、隠しても意味がないので出します。
開設から約6週間で56記事を公開しました。その結果がこれです。
- 90日間で検索に出たクエリの総数:6件
- 週の表示回数:5回
- クリック数:0
- 平均掲載順位:54.6位
56本書いて、90日で6語です。
原因ははっきりしています。ステップ5をやらずに書いていたからです。
たとえば当時いちばん順位が付いていたのが「cocoon プラグイン」で11位。でもこのキーワード、1ページ目はCocoon公式と大手ブログです。勝てない土俵で、勝てない相手と戦っていました。
さらに悪いことに、90日で1表示しかないキーワードでした。仮に1位を取っても、何も起きなかった。
「記事を書く量」では解決しません。56本という数は、初心者としては決して少なくありません。それでもクリック0だったのは、選定の問題であって、努力量の問題ではなかった。
書く前の10分を惜しむと、書いた後の数ヶ月が無駄になります。
初心者が避けるべきキーワード
YMYL領域は手を出さない
YMYL(Your Money or Your Life)とは、お金と人生に直結する領域のことです。Googleがもっとも厳しく評価します。
- 医療・健康・薬
- 金融・投資・クレジットカード・保険
- 法律
これらは専門家か公的機関でないと上位に出ません。報酬が高いので魅力的に見えますが、0件×高単価は0円です。
AIが直接答えてしまう質問形
これは近年になって効いてきた新しい注意点です。
「○○とは」「○○の意味」のような一問一答で完結するキーワードは、検索結果の最上部でAIが答えてしまいます。読者はクリックせずに帰ります。
AIが答えられないものを狙ってください。
- 判断が要るもの——「A社とB社どっちがいい?」
- 不安の解消——「断り方」「勧誘はあるか」「後悔しないか」
- 体験がないと書けないもの——「実際に使ってどうだったか」
AIは知識の不足を埋めましたが、恐怖と迷いは埋めていません。そこが残された土地です。
選んだキーワードを記事のどこに入れるか
選定が終わったら、記事に配置します。詰め込む必要はまったくありません。
| 場所 | 入れ方 | 優先度 |
|---|---|---|
| 記事タイトル | できるだけ前方に、完全一致で | ★★★ |
| H2見出し | 2〜3箇所に自然に | ★★ |
| 本文の冒頭100字 | 1回は必ず | ★★ |
| メタディスクリプション | 1回(順位には直接影響しないがクリック率に効く) | ★ |
| URL(スラッグ) | 英語で短く | ★ |
キーワードの詰め込みは逆効果です。「ブログ キーワード選定」を不自然に何度も繰り返すと、読みにくくなるうえに評価も下がります。
基準は「声に出して読んで不自然でないか」。それだけで十分です。
AIに任せていい部分・任せてはいけない部分
キーワード選定はAIで効率化できます。ただし丸投げすると必ず失敗します。線引きを明確にしておきます。
- キーワードの案出し——「○○に関連する3語以上の検索キーワードを30個」
- 検索意図の分類——集めた候補を「知りたい/比較したい/申し込みたい」で仕分け
- 記事構成案の作成——決まったキーワードから見出し案を出す
- 検索ボリュームの確認——AIは実数を持っていません。もっともらしい数字を作ります
- 1ページ目の顔ぶれの判定——学習データは過去のもの。いまのSERPは自分の目で見る
- 最終的な取捨選択——勝てるかどうかの判断は人間がやる
AIに検索ボリュームを聞いてはいけません。実際の数字を持っていないのに、それらしい数値を返してきます。ボリュームはキーワードプランナー、顔ぶれは自分の目。ここだけは省略できません。
やってはいけない3つのこと
1. 1記事に複数のキーワードを詰め込む
1記事1キーワードが原則です。欲張ると、どちらの検索意図にも中途半端になり、両方落ちます。
2. 自分の記事同士で同じキーワードを狙う
カニバリゼーション(共食い)と呼ばれる状態です。Googleがどちらを出すか判断できず、両方の順位が下がります。新しく書く前に、必ず既存記事を確認してください。
3. 検索ボリュームだけで決める
繰り返しになりますが、いちばん多い失敗です。数字が大きいキーワードほど、強い相手がいます。
選定後にやること
キーワードが決まったら、記事を書く前にもうひと手間かけてください。
- 1ページ目の上位3〜5サイトを実際に読む(斜め読みではなく、見出しを全部書き出す)
- 全社が共通して書いている論点をリスト化する(これは落とせない)
- どこも書いていないことを探す(ここが自分の勝ち筋)
- 1〜3をまとめて記事の構成にする
この工程を飛ばすと、記事は必ず薄くなります。競合を読まないと論点が集まらず、見出しだけ立てて中身が埋まらないからです。
よくある質問(FAQ)
Q. 検索ボリュームがゼロのキーワードは書く価値がないですか?
そうとは限りません。ツールの表示が0〜10でも、実際には検索されていることがあります。特に新しいサービス名や、発売直後の商品はデータが追いついていません。競合が薄いうちに書いておくという戦い方は有効です。
Q. 何記事くらい書けばアクセスが来ますか?
記事数では決まりません。このブログは56本でクリック0でした。「勝てるキーワードで書いた記事が何本あるか」が問われます。適当に100本書くより、選定した10本のほうが上です。
Q. ラッコキーワードとキーワードプランナー、どちらか片方でいいですか?
役割が違うので両方使ってください。ラッコキーワードは候補を集めるため、キーワードプランナーは検索回数を測るためです。どちらも無料で始められます。
Q. 記事を書いた後にキーワードを変えてもいいですか?
可能ですが、タイトルと見出しの作り直しになるため実質的に書き直しです。だからこそ、書く前の選定が重要になります。
Q. 競合が強いかどうか、順位以外に見る点はありますか?
上位記事の文字数と更新日を見てください。1万字級が並んでいれば相当な労力が要ります。逆に更新が2年前で止まっていれば、最新情報で上回れる余地があります。
まとめ:書く前の10分が、その後の3ヶ月を決める
要点を整理します。
- 初心者が狙うのはロングテール(3語以上・月100〜1,000回)だけ
- 最重要は検索ボリュームではなく1ページ目の顔ぶれ。個人ブログが2つ以上いるか
- YMYLと「○○とは」系は避ける。AIが答えられないものを狙う
- AIには案出しと分類を任せ、ボリュームとSERP判定は人間がやる
- 書く前に上位3〜5サイトを読み、論点リストを作る
このブログは、それをやらずに56本書いてクリック0でした。努力の量ではなく、戦う場所の問題でした。
書き始める前の10分で、その記事が3ヶ月後に読まれるかどうかが決まります。面倒でも、必ず自分の目で1ページ目を見てください。
キーワードが決まったら、次は記事の書き方です。AIで記事構成を作る方法|コピペOKなプロンプト全文で、選定したキーワードから構成に落とし込む手順を解説しています。
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